自分の備忘録として。今年は展覧会よく行ったな。
ニコラ・ビュフ:ポリフィーロの夢(原美術館)
ルドルフ・シュタイナー展 天使の国(ワタリウム美術館)
種村季弘の眼 迷宮の美術家たち(板橋区立美術館)
チューリヒ美術館展(国立新美術館)
ヴァンサン・フルニエ:ARCHEOLOGY OF THE FUTURE ー 未来の考古学(DIESEL ART GALLERY)
トーベ・ヤンソン展 〜ムーミンと生きる〜(そごう美術館)
ティム・バートンの世界(森アーツセンターギャラリー)
ジョルジョ・デ・キリコ −変遷と回帰−(パナソニック汐留ミュージアム)
小山田二郎展(府中市美術館)
銅版画家 清原啓子の宇宙(八王子市夢美術館)
音楽関係は数少なく。来年はもうちょい行きたい。
ブラス・エクシード・トウキョウ 第12回演奏会 〜吹奏楽が奏でるゲーム音楽〜 vol.3(府中の森芸術劇場)
Playing Uematsu Works! 〜CELTIC FANTASY〜(八王子市いちょうホール)
zabadakプラネタリウムコンサート(多摩六都科学館)
家族・子ども絡みで行ったところなど。ヒゲ博士はほとんど親の趣味だけど。
大恐竜博 ゴビ砂漠の驚異(国立科学博物館)
THE世界一展(日本科学未来館)
科学技術館
ヒゲ博士とナンセンス★マシーン
宇宙×芸術・ワンダフルワールド(東京都現代美術館)
アクアワールド大洗水族館
アクアマリンふくしま
いわき市石炭・化石館 ほるる
新江ノ島水族館
アクアマリンふくしまは子のベストオブ水族館になった。あそこはいい。
来年はどうなるかねー。いい加減ペンディングになっている事柄をいろいろどうにかしつつ、いろいろ出かけたいところ。
2014年12月05日
感想:ダナ・ボイド『つながりっぱなしの日常を生きる ソーシャルメディアが若者にもたらしたもの』
「デジタルネイティブ」は幻想だとダナ・ボイドはいう | 新聞紙学的
この記事を読んで、早く日本語版出ないかなーと心待ちにしていたのです。元々ネットと人、ネットの登場や利用によって人や社会にどんな影響や変化があるのかを何となく気にしている身として、そして自分と違って生まれながらにネットにつながっている子を持つ身として。自分に原著を読める英語力があればぐぐぐ。
そしてやっと出たー。
つながりっぱなしの日常を生きる | 書籍案内 | 草思社
今の10代若者(以下ティーン)は幼い頃からデジタル機器に囲まれ、ネットを使いこなす「デジタル・ネイティブ」。一方でプライバシーがダダ漏れだったり炎上したり、中毒というぐらいどっぷりはまったり、ネットをきっかけに犯罪に巻き込まれたり……そんな危ういティーンのイメージが大人の思い込み、レッテル貼りであることを多くの「生の声」から示していく、そんな感じ。
「生の声」を収集・紹介するのみで、特に統計的処理がされているわけでもないので、これをティーン一般に広げるのは危険ではあるけど――それを差し引いても「生の声」はいろいろ興味深い。特に前半部分。誰もが集うネットの世界で、見られたくない相手(親や一部のクラスメートなど)を避けるために、仲間だけに分かる歌詞や写真の引用で表現する、あえて表向きの(無難な?)プロフィールや投稿を載せてそれ以上の追及をかわす……「特定の相手以外に見られないようプライバシー設定を」なんて古いのです。見られるのがデフォで、でも特定の相手にだけ伝わるように工夫を凝らすのです。逆転の発想やね。その他ネットサバイブの様子がいろいろと。
そこまでしてネットにつながっていないといけない背景には、ティーンが仲間同士で何となくたむろす場所が、アメリカのリアルの場にはほとんどないことがある。普段は家と学校をスクールバスで往復、友達の家に遊びに行くにも親に車で送迎してもらわないと厳しい。ならネットで集うしかないわけで。ここらへん、子ども同士で外出できる日本とは大分違うなと思ったり。まあでも、日本も習い事やら何やらで「たむろす」時間が減っているのは似たようなものかな。
そんな中で、ネットは「同年代のコミュニケーションの場」という、成長過程で不可欠なものを提供しているとすらいえる。なくなったら逆にマズいでしょ?ぐらいの勢い(そうは言ってないけど)。閑話休題。
後半はネットにまつわる大人側の心配事――犯罪に巻き込まれないか、ネットいじめの問題は、といった話に、統計資料など引用しつつ「そうでもないよ」と冷静なツッコミ。そういうことに巻き込まれる子は元々プライベートに困難や問題を抱えていることが多く、そっちの援助がまず必要、というのは新しいツールやサービスが出てくるたびに繰り返されている話。
ネットによってやりとりが可視化されたり拡散でヒートアップしたりすることによる影響はあるけど、その根底にあるティーンの思考や情動は昔とそれほど変わらない、もっと冷静になろうぜというわりとこれまで通りの話で、ここらへんはもう一歩先の話も見たかった気が。
その他、ネットによって社会階層の分断は広がるのかとか、「デジタル・ネイティブ=ITに熟知して使いこなしている」かというとちょっと違うよーとか。うちの子見てると、デジタル・ネイティブだから使いこなしているわけではないなとはやっぱり思う。IT機器が初心者にも扱いやすくなった反面、それ以外は知らなくて済むものにもなったので、え、これができるのにこんなことも知らないの?ということはしばしばある。ぽこぽこ空いた無数の知識の穴をどう埋めていくのかなと思ったり(それはこの本の趣旨ではないけど)。
今の若い子は自分とは少し違うんだろうなーと漠然と思いつつ、それ以上知ることもなかった自分にとっては、実際の所にずばずば切り込む感じで本当面白かったし、いろいろ見直すきっかけになった。自分が「ティーンを持つ親」でもあるので、その立場でもぐさぐさ刺さる言葉多数……ネットは危険だらけと脅して監視・制限しようとする、Wikipediaは信用できないから調べ物に使うなと言うw 反省しまするええ。
そんな感じで、親や子どもに接する仕事の人は特にお勧めしたいこころ。
余談:ネットでよく見かけるヒトラーのパロディ動画(総統閣下シリーズ)はアメリカにもあるのね! というか向こうが発祥?
この記事を読んで、早く日本語版出ないかなーと心待ちにしていたのです。元々ネットと人、ネットの登場や利用によって人や社会にどんな影響や変化があるのかを何となく気にしている身として、そして自分と違って生まれながらにネットにつながっている子を持つ身として。自分に原著を読める英語力があればぐぐぐ。
そしてやっと出たー。
つながりっぱなしの日常を生きる | 書籍案内 | 草思社
今の10代若者(以下ティーン)は幼い頃からデジタル機器に囲まれ、ネットを使いこなす「デジタル・ネイティブ」。一方でプライバシーがダダ漏れだったり炎上したり、中毒というぐらいどっぷりはまったり、ネットをきっかけに犯罪に巻き込まれたり……そんな危ういティーンのイメージが大人の思い込み、レッテル貼りであることを多くの「生の声」から示していく、そんな感じ。
「生の声」を収集・紹介するのみで、特に統計的処理がされているわけでもないので、これをティーン一般に広げるのは危険ではあるけど――それを差し引いても「生の声」はいろいろ興味深い。特に前半部分。誰もが集うネットの世界で、見られたくない相手(親や一部のクラスメートなど)を避けるために、仲間だけに分かる歌詞や写真の引用で表現する、あえて表向きの(無難な?)プロフィールや投稿を載せてそれ以上の追及をかわす……「特定の相手以外に見られないようプライバシー設定を」なんて古いのです。見られるのがデフォで、でも特定の相手にだけ伝わるように工夫を凝らすのです。逆転の発想やね。その他ネットサバイブの様子がいろいろと。
そこまでしてネットにつながっていないといけない背景には、ティーンが仲間同士で何となくたむろす場所が、アメリカのリアルの場にはほとんどないことがある。普段は家と学校をスクールバスで往復、友達の家に遊びに行くにも親に車で送迎してもらわないと厳しい。ならネットで集うしかないわけで。ここらへん、子ども同士で外出できる日本とは大分違うなと思ったり。まあでも、日本も習い事やら何やらで「たむろす」時間が減っているのは似たようなものかな。
そんな中で、ネットは「同年代のコミュニケーションの場」という、成長過程で不可欠なものを提供しているとすらいえる。なくなったら逆にマズいでしょ?ぐらいの勢い(そうは言ってないけど)。閑話休題。
後半はネットにまつわる大人側の心配事――犯罪に巻き込まれないか、ネットいじめの問題は、といった話に、統計資料など引用しつつ「そうでもないよ」と冷静なツッコミ。そういうことに巻き込まれる子は元々プライベートに困難や問題を抱えていることが多く、そっちの援助がまず必要、というのは新しいツールやサービスが出てくるたびに繰り返されている話。
ネットによってやりとりが可視化されたり拡散でヒートアップしたりすることによる影響はあるけど、その根底にあるティーンの思考や情動は昔とそれほど変わらない、もっと冷静になろうぜというわりとこれまで通りの話で、ここらへんはもう一歩先の話も見たかった気が。
その他、ネットによって社会階層の分断は広がるのかとか、「デジタル・ネイティブ=ITに熟知して使いこなしている」かというとちょっと違うよーとか。うちの子見てると、デジタル・ネイティブだから使いこなしているわけではないなとはやっぱり思う。IT機器が初心者にも扱いやすくなった反面、それ以外は知らなくて済むものにもなったので、え、これができるのにこんなことも知らないの?ということはしばしばある。ぽこぽこ空いた無数の知識の穴をどう埋めていくのかなと思ったり(それはこの本の趣旨ではないけど)。
今の若い子は自分とは少し違うんだろうなーと漠然と思いつつ、それ以上知ることもなかった自分にとっては、実際の所にずばずば切り込む感じで本当面白かったし、いろいろ見直すきっかけになった。自分が「ティーンを持つ親」でもあるので、その立場でもぐさぐさ刺さる言葉多数……ネットは危険だらけと脅して監視・制限しようとする、Wikipediaは信用できないから調べ物に使うなと言うw 反省しまするええ。
そんな感じで、親や子どもに接する仕事の人は特にお勧めしたいこころ。
余談:ネットでよく見かけるヒトラーのパロディ動画(総統閣下シリーズ)はアメリカにもあるのね! というか向こうが発祥?
posted by 築城 at 13:00| 日記